どうすればよかったんだろう‥。
実は先ほど、迷い犬を警察に引き渡しました。
夕方、車で出かけようといつものようにホクを助手席に乗せ、家から出てすぐ、白い犬が道路に飛び出してきました。
そして、ダックスとシーズーを連れたお散歩の方の所にすっ飛んで行ったのです。
ビックリしたダックスとシーズーは大暴れ。
飼い主さんは暴れる2匹を白い犬から離そうと必死です。
思わず車を停め、駆け寄りました。
その時、公園から子供たちが走ってきて、白い犬を引き離しました。
とりあえず、子供たちが白い犬を公園に誘導し、その場は事なきを得ました。
‥どうしよう。。。
車を走らせることはできませんでした。
とりあえず、男の子に事情を聞いてみると、里親を探しているとのこと。
ってゆうことは、この子の犬?
946に動物愛護団体が出来たので、預かりボランティアをされてらっしゃるのかなと思い、詳しく聞いてみると‥
今日小学校の帰りに白い犬を見つけた。
おなかが減っていたみたいなのでソーセージをやった。
首輪はしているけど捨て犬だと思う。
家では犬を飼える環境でない。
保健所に連れて行きたくない‥。
とのこと。
そして、なんとかしてもらえないでしょうか?と頼まれてしまいました。
なんとかして‥と言われても‥。
とりあえず犬飼の人たちはそろそろお散歩時間。
またさっきのようなことがあっては危ないので、車に乗せていたリードを出し、犬を繋ぐことに。
ホクは車の中でギャンギャン吠えました。ただならぬ様子に興奮したようです。
白い犬は大人しく繋がせてくれました。
首輪を見ると、鑑札も何もついていません。歯を見る限り、まだ若い1歳位のオス犬です。
大きさはホクより一回り小さい、14~15kgくらいか‥。長毛の犬です。
放浪が長いのか、痩せていて毛玉が出来ています。ただ、とても人懐っこくて、子供たちと走り回ります。
ホントにどうしよう‥。
とりあえず、犬をそのまま子供に預けて、保健所に迷い犬の届出がないか聞いてみることにしました。
‥が、そんな情報はないとのこと。
保健所で愛護団体のことも聞いてみましたが、今手一杯の状況で、もし引き取ってもらうとしても一度保健所に収容され、抑留期間が過ぎてからとのこと。
ただ、はっきりした保障は出来ないとのことでした。
警察にも落し物で届出がないか聞いてみましたが、こちらもダメ。
手作りの犬小屋があって、2~3日は収容できるとのことでしたが、その後は保健所に送られるとのこと。
とりあえず、このまま放っておいても、どこかで誰かに通報されるか、交通事故に遭うかもしれない‥。
悩んだ挙句、警察に引取りに来て下さいと連絡しました。
男の子にそう伝えると、
やった、これで里親がみつかるかもしれないね!
と、言いました。
そんなに甘くはありません。
期間が延びただけで、何の保障もないんだよ‥。
そう伝えました。
すると男の子が、
この犬に名前を付けたんだ。
ドギーマンの首輪をしたから、ドリーマー、夢を見るものなんだよ。
いい名前でしょ。
きっと里親さんが見つかるよ。
男の子は、早く優しい飼い主が見つかるといいな、と白い犬を撫でました。
すると突然、白い犬が歯を剥いて男の子の手に噛み付き、出血しました。
リードに繋がれて、ナーバスになっていたのかもしれません。
傷は浅かったのですが、とりあえず応急処置をして、警察の方が来る間、犬を落ち着かせようとしました。
そうこうしているうちに、パトカーが到着。
警察の方も、困ったというような顔で、白い犬を見ていました。
たまたま犬の苦手な方だったようで、おそるおそるパトカーにのせました。
はじめは抵抗して嫌がっていたのですが、なんとか引っ張って押して乗せると、白い犬は後部座席で落ち着く場所を探し、丸くなって寝てしまいました。
それから、警察の方は本署の警察署に向かいました。
後ほど連絡して下さるとのことでした。
見てみぬふりをしておけばよかったのかな‥。
今でもどうすればよかったのか、分かりません。
年末迷い犬が出たときは、扉を閉めて、飼い主さんのところに帰れますようにと見てみぬふりをしました。
それからしばらくして、その犬がどうなったのか‥?もう近所をうろついていません。
愛護団体が手一杯ということを聞いても、収容される犬は後を絶たないのだと思います。
その男の子たちの話だと、小学校によく犬を捨てに来る人がいるらしい。
しかも、フェンスにリードを繋いで‥。
そして、保健所が捕獲に来る‥あの犬は焼かれちゃったのかな‥。
そういう子供の悲しそうな横顔を見ていて、ものすごく胸が痛みましたし、そういうことを平気でする人間に憤りを感じました。
この子はドリーマーだから、大丈夫!
でもね、僕、保健所ではドリームは最期の処分の日の意味なんだよ。。
笑顔の男の子に、そんなことは言えませんでした。
警察を見送りながら、この事件は解決したと喜んで友達と走っていった男の子。
僕、このわんこの運命は、‥これからなんだよ。。
複雑な表情を浮かべる私に、男の子は無邪気な笑顔を振りまいて、ありがとうございましたと手を振って帰っていきました。
ここまで書いたところで、警察の方から連絡が来ました。
借りていたリードを返したいとのこと。
そこで聞いたところ、
2~3日は本署の犬小屋で預かるとのこと。
あの犬は首輪があるから飼い主が見つかるんじゃないか、そんなに心配しなくても大丈夫だと思いますよ。
見つからなかったら保健所に引き渡すので、ダメな場合はしょうがない‥
そうおっしゃって帰って行きました。
ホントに飼い主が見つかるでしょうか‥?
悲しいけれど、あまりそうは思えません。
でも、飼い主さんがいるなら必死で探して欲しい。
今ならあなたの子は、まだ元気でいますよ。
私ができることと言えば、撮った写真でポスターを作って、呼びかけることくらい。
でももし、捨てられたのなら‥。
新しい飼い主さんが見つかることを願って止みません。
そう思いつつ、自分の手から放して他人に押し付けている卑怯な自分に胸が痛みます。
あの犬、これからどうなるんだろう‥。
白い犬のきょとんとした目が焼きついて離れません。